しくじり先生!ブルゾンちえみを否定した私、まちがってました。
先日、ブルゾンちえみついて、どこが面白いのだ?とさんざん批判を書いてきましたが、そういった発言を撤回いたします。
え?なになに、どうしたんですか?って?
じつはあのバックに流れる歌、ダーティワークをYouTubeで見て、アップされているブルゾンのネタのいくつかを改めて見てみた。見たことのないネタも見た。かなり新鮮で、笑えたのだ。
確かに伊集院光が指摘するように、また私が先日まで批判したように、事務所が作り上げた匂い、とか、あの若手一発屋芸人を量産したテレビのお笑い番組『エンタの神様』臭、がするというのは確かなのだ。確かなのだが、それだけでは終わらない部分が気になる。
女性のパフォーマーがいて、バックに若いメンズを従えている、というMVは最近珍しくない。マドンナや、レディー・ガガもそういうVを撮っている。この背景にはもちろんマッチョに対抗する女性を提示するという意味もある、あるのだが、ここがびみょーなのだ。
キャリヤウーマンです!に代表されるネタは、多くの女子を励ますから支持されるというのは、あの一発屋若手芸人たちをすべて誉め倒した、困ったお笑い評論家のラリー遠田さんの解説だが、それはかなり表面的な見方で、そこまで単純化はできない。いまの社会におけるキャリアウーマンとは、男以上に男でなければ対等に評価されないのだから、女性が社会進出をめざしたゴールがそこ?という戸惑いや、キャリアウーマンたちへのやんわりとした批判が、カッコつけてるけどけっこうダサくね?的な部分があるのではないか?と私は思っている。
あの上から目線のセリフは、そこらの啓蒙本からいくらでもひっぱってこれるのだが、面白いと思ったのは、あの音楽を流し、女性パフォーマーを中央に立たせ、その両側にイケメンズをはべらせるというスタイル、しかもそのシーンとシーンの三人の動きまでも、ブルゾン自身が考えたのだろうか?考えたとしたら、大したものだろう。
いままでピンの女芸人が、上から目線でやるお笑いはあったのだが、そういうジャンルではない。コントというか、演劇のほうへ寄っている。ある時期の、なだぎ武のネタに近いかもしれない。音楽。セリフ、シュチュエーションの新しいセットメニューをこれからどれだけクリエイトできるのか?
心配するのは放電ばかりで、仕込みの時間がないと彼女、お盆過ぎまでもたないかもしれない。